パンデパンでは自家製天然酵母によって噛み応えのあるしっかりとしたパンを焼いています。

液種

生地種

サワー種

液種は主にぶどうを発酵させ、それにパン粉や水を加えながら増やしてゆく液状の天然酵母です。
捏ねる際に水に加えて使います。
果実の醗酵ですのでワインと同じ香りがします。
焼成してしまうとほとんどその香りは残りませんがイーストに比べると遙かに濃厚な、独特の香りをパンに残します。使い方によってかなり堅いパンから柔らかいパンまでオールラウンドに使える天然酵母です。
生地種は液種を使っ醗酵を開始した生地を生地のまま種継ぎして増やしてゆく生地状の天然酵母です。いわゆるルヴァンと言われる物です。
粉と水を混ぜ、ある程度こねて生地状になった段階で生地種を合わせ使います。
生地種自身に強い香りはありませんが醗酵してくると少し酸味を持ったいかにも力強いパンらしい香りがしてきます。
堅いパンを作るのに適しています。

サワー種はライ麦に水を加え醗酵を開始した種にライ麦と水を加え種継ぎしてゆく半液状の天然酵母です。
ミキシングを開始する前に粉と一緒にボールに入れて使います。
種にも強い酸味のある香りがありますし、焼き上がってもサワー種独特の、いわゆるドイツパンらしい酸味をもった香りがします。
こちらも堅いパンを作るのに適しています。

パンデパンでは4つの天然酵母を使っています。
3つは自家製天然酵母、それぞれ液種、生地種、サワー種と呼んでいます。
もう一つは市販の天然酵母白神酵母と呼ばれています。
パンデパンが天然酵母にこだわる理由は醗酵の緩やかさとその風味です。

自家製の天然酵母を扱うのはとても神経を使います。
種継ぎも大変ですし、その種で作った生地の扱いも難しい。
それでも天然酵母にこだわるのは
イーストでは決して作ることの出来ないしっかりとした噛み応えと味のあるパンを作れるから。
本当のパンってこうだったんだって、
一度食べた人ならはっきりとわかるパンになってくれるから。

天然酵母コーナー

●天然酵母は体に良い?・・・(イーストは毒?)
 売り場に立っていて一番多い質問がこれです。
 お答えします。


酵母という意味ではイーストも天然酵母も全く変わりがありません。
 イーストはパンを発酵させるのに一番適した菌を純粋に工業的に培養し、製品化したものです。
 一方自家製天然酵母は果物や野菜についている菌を30°前後の快適な環境に保ち続ける事で
 酵母に育て上げて作ります。
 どちらも醗酵を続け、パンに必要な膨らみを作り出してくれると言う意味で同じです。
 体に無害だと言う意味でも。
 ただ、天然酵母を使うという思想は、出来れば自然に一番近いものを使いたいと言うこだわりですから、
 粉や乳製品、具材など酵母以外の部分で、イーストで作られたパンよりはこだわっている事はあるで
 しょう。それが、天然酵母は体によいとか、イーストは毒とかいう通説を生んでいるのかもしれません。

●なぜ天然酵母なの?
 これは皆さんが一番知りたい質問かもしれませんね。
 お答えします。

 天然酵母にこだわる理由は天然酵母が生地に与える様々な変化です。
 イーストは膨らむことを最優先にした酵母だと思います。本当によく膨らみます。短時間で。
 ですから膨らむ以外に生地に与える変化は非常に少ないように感じます。
 一方自家製の天然酵母はどの酵母をとってみても大きな変化を生地に与えます。
 液種は非常に醗酵が緩やかなので、ほとんどの生地が捏ねてから一晩寝かせて作業に入ります。
 ほぼ15時間ほど酵母と一緒に醗酵し続けるということです。
 化学変化はわかりませんが、結果としてバゲットのように砂糖の入っていない生地でもほのかな甘み
 が出てきます。また日によって少しずつ違う雑味があり、それがうまさにつながっているように思えます。
 最大の特徴はしっかりとした噛み応えのある生地が出来ることでしょう。 押しても戻ってくる、、噛んでも
 潰れない、噛むほどに味が出てくるしっかりとした生地。イーストには決して出来ない仕事です。
 生地種の場合はほのかな酸味と厚い外皮、ガサッとした土饅頭のような表情を作ってくれます。
 サワー種の場合にはしっかりした酸味と他にはない堅さ、これも得難いものです。
 イーストでは柔らかいパンしか作れません。
 自家製天然酵母だからこそ様々な堅さ、様々な口当たり、食感、味わいが作り出せるのです。

●天然酵母はどんな果物からでも作れるの?
 これもお客様から頂く多い質問の一つです。
 お答えします。

 かなり色んなものから作れます。
 苺、リンゴ、梨、ミカン、グレープフルーツ、桃、スイカ・・・・ビワは高いからやれないけどたぶん大丈夫。
 果肉がトロトロしていないものなら何でも出来るのではないでしょうか、人参でさえ出来ましたよ。
 不思議なことに酸味がある物の方が醗酵力の強い酵母になったような気がします。
 やって駄目だったもの、
 柿、バナナ、マンゴーなど、なんとなく果肉に繊維が感じられないトロッとしたもの。
 勿論甘いので醗酵はするのだけど、種としては使えませんでした。
 

 酵母を作るときは砂糖をかなり足します。
 酵母は砂糖を食いながらどんどんアルコールを作り出して醗酵を続けて行く。
 醗酵は酵母の増殖過程で、醗酵が進むほど酵母が増えて、生地に混ぜ込んだときしっかりと膨らむ。
 このとき砂糖が足りないと酵母の餌が無くなるので醗酵が止まってしまい、アルコール濃度が上がらない。。
 砂糖そのものに雑菌を繁殖させない効果があるのだけど、砂糖を分解して出来たアルコールにも勿論その
 効果があって、その二つで腐敗せず発酵が安定している。
 砂糖が足りないと、最初から腐敗に向かって走り始めてしまう可能性が高い。
 ということで、大体の失敗は糖度不足なので、少し多目だと思っても砂糖を足しておくと失敗しないと思いますよ。

 ご家庭で天然酵母を作るのであれば、30°で一定出来る場所を何とか確保出来れば、4日ほどで出来ます。
 そのまま増やさずに酵母として使えばフルーツの香りがほんのりと残って、ちょっと人に自慢したくなるような
 パンが焼けるはずです。
 パンデパンでも時々増やさない酵母でパンを焼きますが、とても良い物です。
 でも、商品としては原価が高くなりすぎてそんなことは出来ません。出来た酵母にパン粉と水を加えながら、
 更に4日ほど酵母を増殖させて使います。残念ながら元のフルーツの香りは余り残りません。
 
・天然酵母は作るのに時間がかかります。液種で一週間、サワー種で二週間、生地種ですと安定するまでにほぼ
 一ヶ月。
 種継ぎを続けるのにも手間暇がかかります、リスクもあります。天然酵母の種継ぎを失敗するとパンにならないし、
 種そのものが駄目になると一週間から悪くすれば一ヶ月間その種をつかったパンが作れなくなります。
 いつでも手に入る、安定したイーストとは根本的に違います。


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